第1段・④―2手作り蕎麦・うどんの薀蓄を語る、そば美学の伝道師!
【そば打ちと日本料理の職人養成所】
『蕎麦の色と麺類(蕎麦・うどん)』の違いは、なんでしょうか?
蕎麦の色で純度を計る人が居られますが、
蕎麦の白い・黒いは今では関係がありません。
江戸では、蕎麦の表皮(甘皮)と蕎麦の中
(胚芽)を取り除き、さらしな粉(胚乳)を
取り出す技術を作りだしました。
【蕎麦の実について】
蕎麦の実は中心部が、もろくできています。
外皮に向うほど硬度が増してくるため、
常識に反して中心部から外皮に向って粉に
なっていきます。
「黒っぽいそばのほうが粉の純度が高い」
と思われがちですが、実は、そばの色と純度
は何の関係もありません。
食感は、色が白いそばほど、舌触りがよいが
香りは少なく、色が黒いほど、風味は増すが
舌触りが悪くなっています。
今では製粉技術も蕎麦その物もの保存方法
まで技術革新がされ、いつでも新蕎麦に近い
製品が提供され様になってきました。
江戸の蕎麦製粉技術は、米に比べ割れやすい、
柔らかい蕎麦の実を上手に脱穀する方法で
ありました。
大正期までは米で云う玄米を「蕎麦粉屋」で
粉に挽かないのを【ヌキ】といいますが、
これを取り寄せてそれぞれの店に備えつけの
石臼で製粉していたそうです。
「蕎麦粉屋」を「抜き屋」とも呼んでいました。
文献によりますと、産地と消費地の交通便から
現在の中野坂上当りに密集していた、蕎麦の
製粉に利用できる水車のある石神井川の流域に
製粉所があったそうです。
https://www.jittome-academy.jp/
https://www.maruyama-jittome.com/
信州そば手打専科・実留アカデミー
そば打ちと日本料理の職人養成所
専任講師・丸山実留