信州そばと味噌
信州そばと味噌
日本最初の「料理物語」に、
「そばのつけ汁には垂れ味噌がいい」と
書かれている。
この頃は、醤油はできていたが、一般には
まだ普及せずに、そば・うどんは味噌味で
食べていた。
私も、50年も前になるが、「おしぼりそば」
を食した事がある。
強烈な印象を今でもあり、素朴でこんな食べ方
もあるのだなと記憶に残る。
味噌は自家製で大豆の粒が口に残る。
大根は畑から、引き抜いたばかりで、泥が付いた
ままで、手押しの井戸水をかけながら洗い、
タワシではなく、わらを束ねてある。
大根は普通の大根に比べ小さく、これは辛い大根
と聞かされ、硬い大根で下すのに力が掛かった。
手ぬぐいで、絞ると辛味大根の白い汁が取れた。
味噌汁の椀に、大根の汁を入れ、味噌を溶きながら
好みの量を入れ、鰹節はカンナで下すと少し赤み
のある鰹削りが取れこれもまた美味い。
これらを合わせ、つけ汁としての蕎麦は、とても良い
印象が残っている。
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信州そば手打専科・実留アカデミー
そば打ちと日本料理の職人養成所
専任講師・丸山実留